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(1) 7時限目の授業が終り、教室から廊下へ学生があふれてくる。 夏休み明けすぐの授業に身が入らず、どの学生も退屈そうであったり、眠そうな表情を浮かべていた。 明り取りのステンドグラスから落ちた色とりどりの影を、さして気にもせず踏みつけながら、学生たちは方々へ散っていった。 そんな学生たちに混ざって、頭半分高い位置に栗色の髪がふわふわと揺れている。 頼り無さそうにフラフラとした様子で、しかし人ごみを器用にすり抜けると、「喫煙所」とかかれたパーテーションに区切られた一角に滑り込む。 サンジは胸ポケットにあるタバコの残りを数えて小さく舌を打った。 「くそ。2本きゃない・・・」 所々に焦げ後のあるベンチにどかりと腰を下ろすと、タバコを1本くわえて火をつけた。 煙をたなびかせながらカバンの中身をかき回し、本を1冊取り出す。 これを大学図書館で借りたのはいつだったか・・・。おざなりに書いたレポートのことなどスッカリ忘れていた。まして「参考資料」欄を埋めるために無理矢理借りた、読みもしない古い本のことなど覚えてるはずも無い。 一昨日、掲示板にでかでかと名前を貼り出されて、ようやく返していないことに気づいたのだ。 表紙に書かれたタイトルの金は殆どはがれ、凹んだ加工のされた文字が右から左に流れている。 「・・・・・・いつの本だこりゃ・・・」 そういえば、戦中の頃の日付をレポートに記入した気がしてきた。 短くなったタバコを、荒っぽく灰皿に押し付けて放り込む。 勢いをつけて立ち上がると、風に吹かれた柳の様な足取りで、またフラフラと歩き出した。 得意のリップサービスを通常の3割増にしてみたものの、結局、図書館司書の女性のお説教をくどくどと聞く羽目になった。 最近の学生は資料の読み方もしらない、といった愚痴も含めて10分ばかり。 おまけに、棚へ図書を返す作業を手伝わされ、カビ臭い書庫の中をウロウロと徘徊すること30分だ。 (くそ・・・今度から絶対借りねぇ・・・!) 「返し忘れない」ことを誓うのでなく、「借りない」ことを誓っているのに違和感を覚えつつ、最後の1冊を棚に戻す。 男の子だからこのくらい平気よね、と勝手に積み上げられた本はどれも厚くて大きかった。 「腕、クソしびれたっ」 ぷらぷらと両手を振りながら、書棚の隙間をぬう。 と、サンジの足が止まって、にんまりと笑う。 「・・・知的美女・・・v」 細い腕で懸命に分厚い事典を広げ・・・内容を確認しているのだろうか。 窓際の棚の前に立つその女性は、華奢という表現の当てはまる肢体を、ボーイッシュな髪と服に包んでいる。 ずりおちる眼鏡を持ち上げながら、ぱらぱらとページをめくっていた。 終りの方へ来て、探していたものが載っていたらしい。 何度か小さく頷くと、しおりのようなものを挟んで本を閉じた。 本を両腕で胸に抱えてくるりと振り向くと、サンジのいる方へ一歩踏み出し・・・。 「っきゃあ☆」 抱えていた本を滑らせて、それを追う腕が体ごと床に落ちホコリを巻き上げた。 転ぶことを予想していなかったサンジは、一瞬ギョッとして、それから「抱き止められればベストだったのに・・・」などと不謹慎なことを考える。 「・・・ドジなところも、また可愛いもんだよね」 そう1人ごちて女性の前まで来ると、サンジは本を拾い、手を差し出した。 「あ・・・すみません。ありがとうございますっ」 女性は落ちた眼鏡を慌てて拾い上げて、息を弾ませて礼を言った。 「貴女のような可憐な方に、この本はいささか重すぎるようですね」 サンジはにっこりと笑うと、女性の手を取って立ち上がらせてやる。 「カウンターまでお持ちしますよ。もし良ければ、その後も持たせていただきますが?」 「へ〜部活って、こんな時間からやるんですか」 図書館からキャンパスの奥にある体育館へ続く緩い坂道を、サンジは先程の分厚い本を片手に下っていた。 「ええ。8時まで週4日」 本を借りた女性はサンジにそう答える。 書庫の中で触れた女性の腕は、「華奢」でなく鍛えられた細さを持っていた。 聞くと、剣道部に所属しているという。 これから体育館までいくという・・・たしぎという名の・・・女性が遠慮するのを遮ると、 女性向の極上の笑みを浮かべ「戦う貴女の姿もきっと美しいでしょう」とサンジはカウンターから軽々と本を取ったのだ。 「8時?はぁ・・・」 「今は試合前だから9時まで」 「9時・・・」 「好きじゃないとできないですよね。 特にうちの部はレベル高いから」 「・・・オレは動機が不純すぎますか・・・」 サンジの過剰なリップサービスを、段々とたしぎは笑ってかわすようになっていた。 散々、歯の浮くようなセリフを並べた後で「貴女の傍にいたい・・・」と言っても、もはや取り合ってもらえず、サンジは苦笑いを浮かべる。 「まぁ、せっかく来たんだし、ちょっと見学だけでもしていったらどうかなぁ?」 (2) 「たしぎさーん!ミーティング終わりましたよ〜」 後輩と思しき小柄な袴姿の男が、たしぎが体育館の玄関に入ったところで、ホールの端から手を上げて叫んだ。 それに振り返ってたしぎが答える。 「あ、ごめんなさい。遅れちゃって・・・」 サンジはたしぎの肩越しに、その小柄な男とその後に立っている長身の男の姿を見た。 「あァっ!!」 「ェエっ!?」 サンジの声に、たしぎが驚いて素っ頓狂な悲鳴を上げる。 こちらに向かって歩いてくる長身の道着姿。 近寄ってきたその男が、たしぎの向かいに立つサンジに目を移したところで息を呑んだ。 「・・・!」 間違いない。 真っ黒だった髪は緑がかった色に変わっていたけれど、あの落ち着いた目の色はそのままで。 「ゾロ?」 サンジが約一年振りにその名を口にした。 「え?え?え?ロロノアくん、何?知り合い??」 面識があるらしい2人の間に挟まれて、たしぎが交互に顔を覗き込む。 「あぁ、やっぱアンタか」 納得がいったというように、ゾロが頷きながらにやりと笑った。 2人に挟まれておたおたとしているたしぎに、ゾロが簡単な説明を加える。 とはいえ、「学校説明会で会ったことがある」という最低限の情報だけだったので、たしぎは頷きながらも微かに首をかしげた。 「ウチに通ってたんだなァ。全然知らなかった。・・・って、そうだ!試験の日、お前・・・」 独り言のような呟きから、サンジがハッとして視線をゾロに真っ直ぐ合わせた。 サンジの視界から外れたたしぎは、ここぞとばかりに2人の間を抜け、数歩歩いたところで振り返るとゾロに声をかける。 「あ、じゃぁロロノア君。少し案内してあげて。私、着替えてくるから」 サンジが慌てて振り返ると、たしぎは小走りにロビーの奥へと駆け込んでいった。 「ああっ たしぎさん〜vv」 名残惜しそうにその背を見送るサンジの様子に、顔をしかめてゾロが呟いた。 「・・・・・・・・・・・・何しに来たんだ、お前」 「なんだよ冷てぇな〜・・・見学です見学」 わざとらしく、涙を浮かべている素振りの目をちらりと向け、サンジはさも心外というように唇を尖らせる。 見学という至極まともな返答に、幾分表情を和らげたゾロが目的を聞く。 「入るのか?」 「まさか。そりゃ〜たしぎさんはクソ魅力的だけどさぁvv」 サンジは演技がかった仕草をやめ、ポケットに手を突っ込むとスッと背筋を伸ばした。 その後、たしぎの去った方向を見やるサンジの表情はまた緩んで、再びゾロの眉間のしわを深める。 「動機の不純なヤツは続かねぇよ」 「だ〜から、入らねぇって・・・じゃなくて。お前、試験の日いたのか?その・・・オレ寝坊してさ、ギリギリで・・・」 「試験は別の日に受けたんだ。・・・気にしてくれてたのか。悪かったな」 「いや、いいんだけど。なに、推薦?」 「ああ。顧問の紹介で・・・」 「剣道か?」 「そう」 「へぇ。じゃぁ何だ、強いんだアンタ」 「・・・そこそこな。多分」 小さく視線を泳がせると、さも興味無さそうにぽそりと答えた。 「練習、見てって良いんだよなぁ?」 淡々としたゾロとは反対に、興味が湧いてきたらしいサンジの目はくるくると楽しそうに輝いている。 「あぁ。好きにしろよ」 ゾロは、稽古を開始するという掛声に、ゆったりと振り返りつつそう言った。 (そこそこ、だ?) これがそこそこだと言うなら、本当に「そこそこ」の人間に大変失礼な話だ。 サンジは鼻で笑って目を細めた。 体育館のフロアの端から、脇差した竹刀を構えたゾロの姿を見る。 さっきの一勝負など、始まってものの数秒で終わっていた。 (どう見たって、ダントツで巧いじゃねぇか・・・あ〜ヤダね、謙遜野郎が・・・) 「強いでしょ、ロロノア君」 「たしぎさぁ〜んvvあぁっ!・・・袴姿も凛々しくお美しいっ!」 サンジの背後から、稽古着に着替えたたしぎが防具を抱えて現れた。 振り返ったサンジが盛大にハートマークを飛ばして歓声を上げたが、たしぎはスルリとかわす。 「新人でレギュラーに入るなんて滅多に無いのよ」 「・・・へぇ」 ゾロを見て微笑むたしぎの横顔を見て、サンジは少しがっかりする。 (なんだ・・・そういうこと・・・。女の子ってのはスポーツマンに弱いのが定石、ってことね) たしぎに聞かれないくらいの溜息をついて、そこここで打ち合う部員達を眺める。 ルールは詳しく分からないが、とりあえず綺麗に技が決まればいいらしい。 闇雲に打ち込んでは切り返される者、立ち合ったまま動けなくなっている者、それなりに形になっている者、様々だ。 その中で。
「一本!」確実な勝ちを取っていく者がいる。 ゾロだ。 (・・・まぁ。確かに、カッコイイよな) 今まで、間近に剣道を見る機会はほとんどなく、その珍しさも手伝って2割3割増しに感じているような気もするが、それにしたって悪くない。 どの部員よりも速く動いているのに、全く動いていないような安定感がある。 静かなのだ。 無駄がないことが素人目にも分かる。 礼をして、仕切り線から下がる後姿にすら隙が無い。 すんなりと背筋が伸びて、ただ歩くだけでも周囲を圧倒する。 「あれ、3年と仕合ってるのよ。ふふっ・・・情けないわね」 たしぎが防具を締めながら笑った。 「入部してすぐに全員やられちゃったわ。私も、ね」 「へぇ・・・」 どうやらゾロは向かうところ敵無しらしい。 「結構食い下がったんだけど・・・さて・・・」 「あ、たしぎさんもアイツと?」 サンジが面を打つ仕草を真似ると、「ええ」と、たしぎがニッコリ笑って面をつけた。 (3) その日の練習が終わったのは8時を少し回った頃だった。 片付けや掃除を済ませ、帰宅できる状態になったのは9時近くだった。 結局、サンジは6時からの2時間を練習の見学で過ごし、どうせだからと掃除が終わるまで待っていた。 暗くなった構内を、外灯の明かりを辿って帰路につく。 「ホントに、ホントにカッコ良かったですよ!たしぎさんっvv」 先ほどのゾロとの試合についての感想を述べる。 最終的にはゾロが小手を取って勝ったのだが、たしぎの腕前もかなりのものだった。 試合らしい試合、とでも言えばいいのだろうか。 たしぎと向きあった時だけ、ゾロの気配が変わったように感じた。 防具のせいで表情は見えなかったが、恐らく最も厳しい顔をしていただろうと思う。 他の部員とは手を抜いていた、というわけでもないだろうが、明らかに立会いの一歩から違った。 「いやだな・・・そんなコトないって。結局負けてるんだし・・・まだ勝てたことないのよ」 サンジを間に挟んで、たしぎがゾロを見た。 「先輩は、強ぇです」 前を見たまま、ゾロがボソリと言う。 そうかな、とたしぎが眼鏡をずり上げながら照れたように笑った。 駅に着くまで、サンジとたしぎが時折笑い合いながら話している横で、ゾロは黙ったままだった。 話題を振っても、軽く頷いたり考えるような仕草をするだけで会話に加わろうとはしなかった。 「それじゃあ」 駅の裏に住んでいるというたしぎは、そのまま駅を通り過ぎていった。 ゾロは、手を振るたしぎに軽く会釈をすると、名残惜しそうにたしぎの後姿を見送っているサンジを置いて駅の階段を上がっていく。 「おいおい。なんなんだよテメェは。さっきからずっとダンマリで!」 階段を駆け上がってゾロに追いつくと、サンジがさも憤慨したというように鼻息を荒くして言う。 「まさかテメェ、たしぎさんに対していつも、あぁ無愛想なんじゃねぇだろうな!?あ〜信じられねぇ!あんな美しい人を目の前にして、あの態度!」 わめくサンジを一瞥すると、ゾロはさっさと改札を抜けてホームに向かう。 「おいおいおいおい!無視はねぇだろ!」 ゾロに続き、足早に改札を通る。 ![]() ホームへの階段を下りながら、先を歩くゾロの肩を引っ掴んで振り向かせる。 ゾロは鬱陶しそうに眉根を寄せて「なんだよ」とぼやいた。 「・・・お前、どこまで行くんだ」 サンジの問いに、無言で定期を見せる。 「あれ。なんだ同じ駅じゃん。変だな。なんで会ったりしなかったんだ・・・?」 サンジが首を傾げ・・・はっとした顔をする。 「そうだ!さっきから気になってたんだけどな。お前、髪染めた・・・よな?」 1年前に会った時、ゾロは不自然なくらいの黒髪だった。 今は、黒といっても暗く濃い緑色といった感じだ。 蛍光灯の明かりに透けた部分は、若葉のそれに近い。 「・・・染めてねぇよ。染めてたのはあの時」 「へ?」 「高校の顧問がうるさくてよ。地毛だっつってんのに信用しねぇんだ。挙句、試合にださねぇとか言いやがるから」 「染めたのか」 ゾロがこくりと頷いた。 確かに、珍しい髪の色といえばそうだ。頭の固い教師なら信じなくても無理はない。 「そうか。いや、雰囲気が大分違うからよ。・・・それで気付かなかったのかね」 納得したように頷くサンジに、そうかもな、とゾロが呟いた。 ぼんやりと対岸のホームの看板を見ているゾロを、改めてサンジは眺める。 左耳にシンプルなピアスが3つつけられていた。金色のそれは件の髪に良く映えていた。 自分の外見に頓着しなさそうなこの男にも、それなりの洒落っ気があることに気付いて、サンジは小さく笑う。 値踏みしているようなサンジの視線に耐えかねて、鬱陶しそうにゾロが顔を向けた。 心底嫌だというように眉間のしわを更に深めて「なんだ」と冷たく言い放つ。 「ん。髪、その方がイイな〜っと思ってな」 ゾロの悪態を気にもせず、サンジは言った。 「・・・・・・・・・」 「オレはその方が綺麗だと思うぜ」 サンジが、にっと笑った。 「そ・・・そうか・・・」 「あぁ」 満足そうに笑うサンジから、ゾロがよたよたと視線を外す。 この髪に『綺麗』という形容をした人間は初めてだった。 大抵の場合、『珍しい』『不思議』などといったコメントを受けてきた。 確かに珍しいし自分でも不思議だ。 女性の美しい髪を『緑の黒髪』と表現することはあるが、実際に緑色などということは無い。 この髪をネタに笑われたこともあるし、嫌な思いをすることもしばしばだった。 だから、目立たないよう極力短く揃えていたし、高校の時は染めてさえもいたのだ。 それを。 (綺麗って・・・普通、さらっと言う言葉じゃねぇよな) 少なくとも自分は、人に対してはもとより、例えば絵画や花や景色といったものにだってそんな形容をあっさりと言葉になどできない。 たしぎに対するサンジの態度からして、この手の単語を言い慣れているようにも思えるが、それにしたって。 また黙り込んだゾロを見てサンジが遠慮がちに尋ねる。 「・・・悪ぃこと、言ったか?」 「いや・・・ちょっと驚いただけだ」 「なんで?」 その時、ホームに電車のライトが差し掛かった。 ガタガタと揺れる音を立てながら、2人の目の前で扉が開く。 車内には会社帰りのサラリーマンや、教科書を開いたまま眠り込んでいる学生がいたが比較的空いていた。 2人は空いた席に並んで座ったものの、電車に乗り込む間に途切れた会話が続かず、黙ったままだった。 降りる駅は2つ先にある、学生向けのアパートが多い住宅街だ。 時間にして10分ほどだったが、隣に座って黙ったままというのは何となく居心地が悪い。 サンジは、とりあえずホームで口にした疑問のを解決しようと横を見た。 「・・・・・・・・・」 隣のゾロは、柔らかくも無い電車の色あせたシートに埋もれるように眠り込んでいた。 (そういえば、会った日もぐーすか寝てやがったな・・・) たった2駅だというのに、名を呼んで袖を引いてもピクリとも動かないほど深く寝入っている。 (相っっ当眠いんだな・・・コイツ。ひょっとして、喋んなかったのも眠かったせいか?) 無愛想にだんまりを通していたゾロの背中を思い返して、サンジは苦笑する。 今日は自分が起きているから構わないが、1人の時はどうしているのだろう。 寝過ごしてそのまま遠くまで行ってしまったことも、恐らくあるのではないだろうか。 (起きて、くそ慌てんだよな〜。けど、平静を装ってさぁ・・・) 自分でやった寝過ごしの記憶を掘り返して、ゾロの慌てぶりを考える。 (こいつ、結構ヌケてるみたいだし・・・焦ると赤くなるみてぇだし、きっと周り中にバレてんだぜ) 状況が見えるようで笑いがこみ上げてくる。 流れていく街灯の明かりを目で追いながら、にやつく顔を抑えた。 しばらくして、向かいの暗い窓の外に見覚えのある看板が見えた。 もうすぐ駅に着く。 「おい。着くぞ。起きろ」 ゾロの肩を叩く・・・が。 「・・・おい。ゾロ。もう着くって」 起きない。 「ゾロ?・・・ったく・・・」 肩を揺すってみたり、頭を小突いてみたりするが、顔をしかめるだけで一向に起きない。 車内アナウンスが到着を知らせる。 立ち上がって、腕をひっぱるとようやく目を開けた。 「おら、降りるぞ!」 降車を促すが、ゾロは目を擦りながらぼんやりしている。 「ゾロ!」 窓の外の見慣れた景色に頭が動き出したらしく、「ああ・・・」とようやく返事をして立ち上がった。 扉へ向かって、サンジが足を一歩踏み出した時。 扉が閉まった。 向かいのシートに座っていた品の良い高齢の女性が、口元を手で隠して小さく笑った。 「あ・・・またやっちまった・・・」 無情にもサンジの鼻先で閉じた扉に向かって、呑気に欠伸をしながらゾロが呟いた。 (なんで・・・・・・) サンジが項垂れてうめく。 (なんでオレまで・・・) 1つ先の薄暗い外灯の駅で、反対方向への電車を待つ。 そこで聞いた話によると、ゾロは「立っていたのに寝過ごした」ことも1度や2度ではないらしい。 終点まで行ったこともある、と言うゾロが自慢しているように見えるのは気のせいだろうか。 深い溜息を吐きながらサンジは思う。 (コイツには振り回される気がする・・・) 結局。 その日サンジが家に帰り着いたのは、時計の針が10時をさした後だった。 |
...to be continued...!! |
タイトル文法が滅茶苦茶だろうことは重々承知。
それでもbeutifulでなくfairを使ったあたり
いっちょ前にロロノア美(笑)を意識しているらしい
さて、半年ぶり(鬼)ですかね!お待たせしましたパラレル続編です
結局、順を追って展開してます(苦笑)まぁ色々とこれからですね
前回はサンジ一人称でしたが、通常は三人称で進めていくつもりです
出てくるべくして出してみましたたしぎさん
2人の障害になりそうな人をわざわざ出してしまうあたり、非常に自分らしくて満足です(笑)
まぁ、障害にはならないと思いますけどね・・・スモタシ派なので <そうだったのか
それから 挿絵。
入れてみたら後半に偏ってるし(汗)前半に追加するかもです
嘘っぱち剣道着とキラキラサンジさんでスミマセンした(切腹)
普通の友達として知合って、これからどーしてそうなるんだか
描いてる本人にも謎だらけですが・・・
ノンビリと見守ってやってくださいね